第7部は、清水に戻ってきている次郎長一家である。やはり、旅よりも、家に構えているときのほうが、子分達の自由度も高い。
そして、圧倒的に、野外よりも屋内のほうが、おもしろい場面が多い。しかも屋内でのチャンバラの撮り方がうまいのではないだろうか。屋内から屋外へ飛び出す時の開放感も手伝って、なかなか躍動的になる。
保下田の久六が次郎長一家の家に押し寄せる場面も、できる限り、中へ中へ敵を呼び込み、そこからあふれ出すかのような勢いでチャンバラをしかける。そんな「タメ」がおもしろいものである。
第6部のチャンバラも、屋外で数人が敵の侵入を防ぎ「タメ」を作っていると、屋内から次郎長一家がものすごい勢いで出てくる。
このあふれ出す躍動感がチャンバラの魅力でもあり、また、マキノ雅弘の得意とした手法であり、次郎長一家の特徴でもあるのではないか。
しかも、お蝶の死後百日までは、ずっと復讐も我慢してきた。その我慢が勢いとなってあふれだすというドラマトゥルギーもある。
言ってみれば、休み時間が待ち遠しくて、我慢していたこどもが、ものすごい勢いで校庭にでるかのようだ。こうした「抑えられていたこども」、これが次郎長一家の特徴であるかのようだ。
しかも、こんなチャンバラのときは、味方が多いほうが頼もしいし、わくわくするものだ。なので、投げ櫛のお仲も、お園も槍をもって参戦する。しかも強い。このハチャメチャさが魅力でもある。
今回は、前半のドラマはくどすぎるところがあったが、後半の喧嘩いたるドラマは秀逸なもであった。
そして傑作なのは、フグにあたったという噂を流しておいて、しかも保下田の久六一味を家の中まで侵入させ、あげくのはてには久六をフグと罵り、しかも自分たちはフグの中毒にかかった演技までしてみせて、相手の油断を誘った場面だった。
敵は刀を持って、今にも切り込みにかかろうとしていたのに、次郎長一家はフグ中毒でしびれてフグ踊りをしていたのだ。みんな大げさに痙攣していた。こんな楽しさ、めちゃくちゃなチャンバラはない。
案の定、フグ踊りは演技で、今まで我慢してきた次郎長一家の活力は、凄まじい勢いで解き放たれるのであった。
そして、圧倒的に、野外よりも屋内のほうが、おもしろい場面が多い。しかも屋内でのチャンバラの撮り方がうまいのではないだろうか。屋内から屋外へ飛び出す時の開放感も手伝って、なかなか躍動的になる。
保下田の久六が次郎長一家の家に押し寄せる場面も、できる限り、中へ中へ敵を呼び込み、そこからあふれ出すかのような勢いでチャンバラをしかける。そんな「タメ」がおもしろいものである。
第6部のチャンバラも、屋外で数人が敵の侵入を防ぎ「タメ」を作っていると、屋内から次郎長一家がものすごい勢いで出てくる。
このあふれ出す躍動感がチャンバラの魅力でもあり、また、マキノ雅弘の得意とした手法であり、次郎長一家の特徴でもあるのではないか。
しかも、お蝶の死後百日までは、ずっと復讐も我慢してきた。その我慢が勢いとなってあふれだすというドラマトゥルギーもある。
言ってみれば、休み時間が待ち遠しくて、我慢していたこどもが、ものすごい勢いで校庭にでるかのようだ。こうした「抑えられていたこども」、これが次郎長一家の特徴であるかのようだ。
しかも、こんなチャンバラのときは、味方が多いほうが頼もしいし、わくわくするものだ。なので、投げ櫛のお仲も、お園も槍をもって参戦する。しかも強い。このハチャメチャさが魅力でもある。
今回は、前半のドラマはくどすぎるところがあったが、後半の喧嘩いたるドラマは秀逸なもであった。
そして傑作なのは、フグにあたったという噂を流しておいて、しかも保下田の久六一味を家の中まで侵入させ、あげくのはてには久六をフグと罵り、しかも自分たちはフグの中毒にかかった演技までしてみせて、相手の油断を誘った場面だった。
敵は刀を持って、今にも切り込みにかかろうとしていたのに、次郎長一家はフグ中毒でしびれてフグ踊りをしていたのだ。みんな大げさに痙攣していた。こんな楽しさ、めちゃくちゃなチャンバラはない。
案の定、フグ踊りは演技で、今まで我慢してきた次郎長一家の活力は、凄まじい勢いで解き放たれるのであった。
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