音楽は記述することが可能か?の結論を書こうとしたのだけど、それよりももっと新鮮な題材があらわれたので、今日はそちらを書く。
お昼の仕事はメッセンジャーなので、街をと走っていると、いろいろな場面にでくわす。今日は、ちとドラマティックなひとコマに遭遇できた。
とはいっても、人の生死にかかわる一大事だったわけで、できるなら遭遇したくはない出来事でもある。ことの顛末はこういうことだ。
夕方近くなって、ぼくもさすがに疲れてきて、それでなくても坂道の多い東京の都心部。大通りの横断歩道を渡り、その大通りを走ろうとして、交差点で目の前の信号が替わのるを待っていた。道路向かいの信号待ちのひとが数人ちらほらといたような気がする。
すると、ある女性が、とてもあわてた様子で道路向かいに声をかけていた。「ストップ!ストップ!動かないで!」。まずはそこにぼくの目がいった。ちょっと小走りしていたところを見ると、信号のそばには、はじめからはいなくて、声を張り上げながらやってきとことがわかる。
そこで、声をかけた方角を見ると、4〜5歳くらいぐらいの男の子が、大通りに交差する道に少しはみ出したところにいた。ぼくが大通りを横断できたということは、この交差する道は車の信号は青だということになる。少し前には、この男の子は見えなかったのだが、信号待ちをしている7〜8人の大人の間をすり抜けてきたのだろうか、しかも、車道に1mはみだしている。
誰もがあぶないと思ったのは、母親のさきほどの叫び声のためだった。道路向かいで、男の子から1m後ろで信号待ちしていた男性が、男の子を抱きかかえようと車道に出た瞬間、男の子が母親めがけて歩行者赤信号を渡りだした。小走りで母親めがけていく。男性は立ち止った。
車道は信号が青なので、車はスピードをだすし、そこは下りの坂道でスピードも出やすい。ちょうどそのときは、運悪く、ダンプカーが走ってきた。誰もが最悪の事態を想像した。
キキー!!!
男の子はそのまま小走りを続けて、道路向かいの母親のもとにたどり着けた。
幸運だったのは、ダンプの前に直前に飛び出さなかったこと。車高の高い運転席から小さい男の子がはっきり見えるくらいの距離があったこと。運転手がきちんと見ていたこと。
男の子は母親の胸で泣き出し、母親はきつく男の子を抱き締めていた。
ほっとしたのは、周囲にいた何人もの人で、さきほど子供を止めようと車道に飛び出た男性なんかは、にこにこと、顔がゆるんでいるように見えた。
大通りの信号が替わり、何事もなかったかのように、車が動き出す。ぼくも、泣きべそをかいている男の子と母親の声を聞き、今あった緊張が気持ちよくほぐれたことの余韻を感じながら前に向かった。そのあとに何が起こったかは知らない。
最後に残ったのは、危機を乗り越えた母子の絆。それだからこそ、ここに書き綴れたのだろうな。よかった。
お昼の仕事はメッセンジャーなので、街をと走っていると、いろいろな場面にでくわす。今日は、ちとドラマティックなひとコマに遭遇できた。
とはいっても、人の生死にかかわる一大事だったわけで、できるなら遭遇したくはない出来事でもある。ことの顛末はこういうことだ。
夕方近くなって、ぼくもさすがに疲れてきて、それでなくても坂道の多い東京の都心部。大通りの横断歩道を渡り、その大通りを走ろうとして、交差点で目の前の信号が替わのるを待っていた。道路向かいの信号待ちのひとが数人ちらほらといたような気がする。
すると、ある女性が、とてもあわてた様子で道路向かいに声をかけていた。「ストップ!ストップ!動かないで!」。まずはそこにぼくの目がいった。ちょっと小走りしていたところを見ると、信号のそばには、はじめからはいなくて、声を張り上げながらやってきとことがわかる。
そこで、声をかけた方角を見ると、4〜5歳くらいぐらいの男の子が、大通りに交差する道に少しはみ出したところにいた。ぼくが大通りを横断できたということは、この交差する道は車の信号は青だということになる。少し前には、この男の子は見えなかったのだが、信号待ちをしている7〜8人の大人の間をすり抜けてきたのだろうか、しかも、車道に1mはみだしている。
誰もがあぶないと思ったのは、母親のさきほどの叫び声のためだった。道路向かいで、男の子から1m後ろで信号待ちしていた男性が、男の子を抱きかかえようと車道に出た瞬間、男の子が母親めがけて歩行者赤信号を渡りだした。小走りで母親めがけていく。男性は立ち止った。
車道は信号が青なので、車はスピードをだすし、そこは下りの坂道でスピードも出やすい。ちょうどそのときは、運悪く、ダンプカーが走ってきた。誰もが最悪の事態を想像した。
キキー!!!
男の子はそのまま小走りを続けて、道路向かいの母親のもとにたどり着けた。
幸運だったのは、ダンプの前に直前に飛び出さなかったこと。車高の高い運転席から小さい男の子がはっきり見えるくらいの距離があったこと。運転手がきちんと見ていたこと。
男の子は母親の胸で泣き出し、母親はきつく男の子を抱き締めていた。
ほっとしたのは、周囲にいた何人もの人で、さきほど子供を止めようと車道に飛び出た男性なんかは、にこにこと、顔がゆるんでいるように見えた。
大通りの信号が替わり、何事もなかったかのように、車が動き出す。ぼくも、泣きべそをかいている男の子と母親の声を聞き、今あった緊張が気持ちよくほぐれたことの余韻を感じながら前に向かった。そのあとに何が起こったかは知らない。
最後に残ったのは、危機を乗り越えた母子の絆。それだからこそ、ここに書き綴れたのだろうな。よかった。
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